経緯・目的・展望

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1.経緯

    平成20年1月、一般財団法人日本航空協会内に国際線発着調整事務局が設置され、我が国の混雑空港である成田国際空港及び関西国際空港の発着調整業務が開始されました。 加えて、平成22年2月東京国際空港(羽田)の発着調整、平成24年8月新千歳空港の発着調整に関わる業務も追加になりました。 また、平成27年8月福岡空港の発着調整にかかわる業務も追加になりました。 現在、成田、羽田、関西、新千歳、福岡空港の5空港に関する発着調整業務、発着調整に係わる情報の提供、アドバイスなどを行っています。

2.業務の目的

    国際線発着調整業務とは、国民共通の財産である国際空港の利用に関し、空港容量を効率的かつ最大限に活用することを目的とし、外国航空会社及び本邦航空会社(国際、国内)のスケジュール調整を実施することであります。このスケジュール調整により、航空機運航の円滑化、運航の安全性の向上、空港周辺環境の改善、旅客利便性の向上が図られ、国民全体の利益となる事業であります。
    また、国際航空交渉の結果として実施される国際線発着調整業務は、国の事業と密接な関連を有し、中立性、公平性、透明性が強く求められ、高い公益性を有する事業であります。

3.中立性、公平性、透明性の確保

    外国航空会社及び本邦航空会社(国際、国内)のスケジュールを調整することから、業務には中立性、公平性、透明性が求められます。世界共通のガイドライン(WASG)には、国際線発着調整事務局の中立性、公平性、透明性を確保するための機能的独立性、資金的独立性の指針が記載されています。一般財団法人日本航空協会は、航空会社のみならず空港会社にも属さず独立した組織体であることから、この中立性、公平性、透明性が担保されています。

4.今後の展望

    成田国際空港は30万回の発着枠を更に拡大する計画を推進しており、また、東京国際空港(羽田)も更なる国際線定期便運航の拡大を計画しています。国際線発着調整事務局としても、これら首都圏空港の容量拡大計画を勘案しながら、また、オープンスカイ政策の導入も考慮しながら、更なる中立性、公平性、透明性を確保しながら引き続き調整業務を提供していきます。

成田空港